喜劇人四十歳転機説

週刊文春11月29日号

週刊文春に、小林信彦の「本音を申せば」というエッセイが連載されています。
今週号(11月29日号)は「<笑わせる人たち>の転機」というサブタイトルで、「喜劇人四十歳転機説」というのを唱え、その例として森繁久彌が42歳の時に映画「夫婦善哉」で俳優としての地位を決定的にし、共演した41歳の山茶花究は平凡な三枚目から演技派の道が開け、渥美清は41歳で映画「男はつらいよ」がヒットしたと書いています。
「それはたまたまだろう」という人のために、ダメ出しで40歳でベンジャミン伊東でブレイクした伊東四朗を挙げています。
森繁も渥美清伊東四朗も40前後の転機が無ければ、今の地位や名声は無かっただろうと主張しています。
そして「四十、というのが微妙でしてね。五十ではちょっと遅いのです。才能もあるけれど、運の問題かも。」と締めています。
しかし、この文章を読んで「じゃあ、長さんはどうなのか????」と思いました。
それまでドリフターズのお笑いのイメージから役者に転向するきっかけになったのが、1987年の「独眼竜政宗」です。その当時、長さんは50代半ばでした。
独眼竜政宗」での鬼庭左月の役が無ければ、その後の長さんの俳優としての地位は確立されていなかったと思います。


ところで、今日の新聞のテレビ欄を見ていたら、「弁護士猪狩文助」が藤田まこと主演で放送となっていました。
長さんが出ていたのはTBSで、今回のはテレビ東京で、他のキャストも変わっているので、続編ではないようです。
でも世間では、猪狩文助=いかりや長介のイメージなんでしょうか?